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2011年3月 3日 (木)

組込みソフトウェア開発者にとっての要求仕様書

今回は、「強いプログラムを作る・・・」 の連載第3回に絡んだお話をします。

第3回目は「要求分析の重要さと難しさ」というお話にしました。
この連載の中ではちょっと毛色の変わった回です。

正直な話をすると、”要求” という存在を考え始めたのは、私が開発を初めて10年を経てからでした。
ある年、期間限定で部署をまたいだプロジェクトチームが組まれ、開発・製造・購買・営業それぞれの担当者がメンバとなり、製品企画の段階から皆で検討するという試みが行われたのです。そこで、製品企画に触れ、開発以外の立場からのコメントを聞いて、初めて 製品に対する要求 を意識しました。

それまでの開発では、
ソフトウェアの開発スタート時に受け取る「要求仕様書」は、ハード担当が作成して渡すもの。
ソフトウェア担当は、その指示に従い作るもの。 
と、何も考えずに作っていました。
また、実際にその「要求仕様書」の内容的は、”要求” というよりも、”機能仕様” ・ ”制御仕様” の内容が、多くを占めていました。

Specofledcube__2

第3回の記事でも、そのような環境を想定して、要求仕様書を実機(LED Cube)を作ってくれた方に、書いてもらいました。

     仕様書1:ソフトウェア要求仕様書  ⇒ 

※ Interface ダウンロードページの3月号「組み込みで使うVisual C#と.NET Micro Framework」から、全篇 download できます。
 (USDM版ではないほうです)


本編の記事では、”「要求」と「仕様」の違いを理解する” という話を入れました。
それは、前述のような環境にいたからこそ、強く必要性を感じたのです。

そして、そこをもう一歩踏み込んで
 「何故、要求仕様といいながら、”要求” が見えないことが多いのか?」
を、考えてみました。


その結果、
 「 組込みソフトウェア開発においては、要求仕様の発生元が、開発の内情をある程度知る人であるからかも... 」  と、思ったのです。

Photo

組込みソフトウェアの場合、エンドユーザから要求仕様書が発生することは、滅多にありません。
企画や営業さんなどの手を経て、開発への要求仕様が作られます。(ましてや、ソフトウェアについては、開発内部で作成されることもしばしば)
ここで特徴的なのが、それらの人たちは、 どのような要素技術を持っているか、過去の開発製品はどんなものかを予め知っていることです。

特注品のようなケースで、直接お客様の要求を聞く様な場合でも、お客様はこちらが 何が得意か、何ができるか を見て、注文先として指定してきているのです。

このよううに、要求仕様の発生元と、開発のと距離がある程度近いのです。
そうなると、「要求仕様」 を作成する際にも、元々ある機能仕様などをベースに考えて、作って欲しいものを、より具体的に表現してきてしまう のかもしれません。

開発側が機能仕様書として作るものを見ても、要求元と開発の距離の近さがわかるのではないでしょうか。


そんな事情がある組込みソフトウェア開発ですから、
開発担当者も、もらった要求を、そのまま作るのではなく、”要求仕様” と ”機能仕様” を分離して理解する。その上で、(要求仕様の発行元さえも気付かない)本当に作るべき仕様を考える。
という分析が、大切なのではないかな。と思った次第です。


この第3回の最後にも書きましたが。。。
この回の記事は、ビギナー向けではなく、中級以上向けでした。
そこは、見逃してください。 それでも、書きたかったんです。  coldsweats01

※ 関連記事: Interface 2011年3月号

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